組織再編
Q 法人を経営し、多くの資産や事業を保有しています。このうち不採算事業・資産について税務的なメリットを取って整理しつつ、次世代に譲りたいと思っています。
A 移転資産に含み損がある場合は、適格分社型分割及び株式譲渡を通じて、税務負担を減らしながら次世代に高収益部門の事前移管を行うことができます。しかし、租税回避防止規定もあるため、事前の十分な検討が必要です。
Q 法人を経営し、多くの資産や事業を保有しています。このうち不採算事業・資産について税務的なメリットを取って整理しつつ、次世代に譲りたいと思っています。
A 移転資産に含み損がある場合は、適格分社型分割及び株式譲渡を通じて、税務負担を減らしながら次世代に高収益部門の事前移管を行うことができます。しかし、租税回避防止規定もあるため、事前の十分な検討が必要です。
Q 当社グループでは、税務的なメリットを取りながら、経営難に陥った子会社を売却し、残った債権を放棄したいと考えています。
A いわゆる第2会社方式(事業譲渡→特別清算)により、子会社を清算することなどが考えられますが、子会社整理損の損金算入の可否、完全支配関係の有無等により、子会社の債務免除益を計上するかどうか、子会社の繰越欠損金を親会社にて引き継ぐことができるかどうかが変わってくるため、事前の十分な検討が必要です。
Q 当社は、海外子会社に社員を派遣したり、資金提供したりして海外子会社と共同で研究開発を行っていますが、海外子会社の経費負担や開発した成果物の取り扱いについて、税法上の取り扱いが難しく、どのように契約していいのか悩んでいます。
A 海外子会社をめぐる問題にはさまざまなものがあります。研究開発活動による成果物の帰属や、経費分担をどのように定めるかといった問題は、しばしば税務調査の対象となります。ほかにも、本社出向者の人件費負担や海外子会社に対する貸付金の処理などをめぐって問題が生じることがあります。税務調査で検討されても十分対応することのできるよう、事前の準備が大切になります。
Q 当社は、税務調査の結果行われた税務署の決定に納得がいかないのですが、税務訴訟の勝訴率は高くないと聞いています。当社の立場で、勝訴の確率を上げるために事前に準備できることはありますか。
A 税務訴訟における納税者側の勝訴率は、平成21年度~平成30年度までの10年間においては3.4%~13.4%で推移しています。税務訴訟の前提となる証拠資料の収集は税務調査段階で概ね完了しているケースも多々ありますので、税務調査段階から税務訴訟を見据えた対応を講じるとともに、判断の分水嶺となるポイントを適切に分析することが大切です。